2012年7月20日金曜日

無責任書評/TACKLE BOX 1999年7月号 No.209 後編


皆様ごきげんよう。
起きたら要救助者、自虐さんです。

寝汗かきすぎて、起きたとき溺れかけたみたいになってます。


前回に引き続き「無責任書評」TACKLE BOX誌1999年7月号 の後半です。

後半トップバッターは巻末名物の「地獄の告知版」
ここでも読者参加のポリシーが見て取れます。編集さんの一存でもらえたりもらえなかったりする「タックル」はファミ通でいう「ガバス」みたいなもんです。

スワップコーナー。今の人は「???」でしょうね。
ネットが普及していなかった時代は、雑誌のコーナーで「売ります、買います、交換します」といったやりとりをしていたんです。

そして、ご存知名物コーナー「おしゃべりあっとランダム」
編集者のフジモト氏が隠し、ヒラマツ氏がチクり、キタコシ氏が横領する展開が定番の新着タックル紹介コーナー。三氏のやりとりの中で商品のおススメポイントを解説します。
毎回、「キタコシさん鬼畜だぜ...」と思っていました。

巻末カラーに突入。バスのベイトになる生物にスポットを当てた「ぼくらはみんな生きている」
ベイトの生態、バスの生態、両方からのアプローチで「どのような条件で捕食される」「ベイトの産卵行動」などの貴重な情報が得られるコーナーです。
今回ピックアップされた「どじょう」は、「水槽のバスに与えると食べるどころかびびって逃げた」など、実験に即した内容が新鮮でした。

そしてTB誌の真骨頂、裏ネタ系記事。今回は「リールチューニング徹底解説」
前半は新品リールの「アタリ」を出す為のモーター作りについて。
この記事はしっかり覚えています。おんなじことしましたもの。
水槽循環用ポンプが手に入らなかったので、コンセント挿しの電動ドライバーでやりました。

後半ぺージは「ベアリング洗浄」と「パーツ研磨」。
この記事でフィルムケースで自作した洗浄ケースが登場しますが、これが後のスピンシェイカー。
キャスト時に稼動する部分のパーツ研磨もやりましたね~。

当時のTB誌のリールチューニング企画で取り上げられる内容は実はかなりハイレベル。
アンタレスのサイドプレートを1/4回転で開閉するアイデアや、SVSの肉抜きなどは後発リールでは標準仕様になるほどでした。

これはヘビーキャロライナリグの記事。
遠投能力のみがクローズアップされがちなヘビキャロ。
ノーシンカーを遠く、深くへ届けることのできるこのリグの利点をわかりやすく説明している。
ビギナーのための「とりあえずこうすればいい」的な部分も忘れていない。

カラー企画をもうひとつ。「TBグラフティー99」
ご存知ZEALの柏木社長。TB誌では「ケダモノ」で通っています。
そしてこっちでも登場の俳人・武藤猫車氏。

ルアーメイキングもたびたび掲載されています。
正直、ぶっとんだ内容の物もあれば、今回のように基本的な物も。

ここからは巻末カラー広告ゾーン。
Mann's/ジェリーワームの広告ですよ奥さん。当時は富士灯器扱いでした。

知らない人がいるかもだから、あえて説明しよう!
あのRYOBIは電動ドリルだけでなく竿やリールを作っていたのだ!

プロ野球の中継で目立つところに広告打ってたりもしてたんだよ。
そしてあの菊さんやモリゾーさん、沢村さんもつかってたんだよー。

ランブルベイトきた!
地元の星「ランブルベイト」がルアーの生産を再開したときの広告です。
クレイジーペンシル、フィネススピナーベイト、デルタフォース、名作ルアーが産声を上げたのも老舗バスリバー加古川だったのです。(デルタフォースはうろ覚えだわ)

さて、最後に裏表紙。ここのデザインは毎回一緒。
前出の「タックル」なるポイントはここにあるオリジナルグッズと交換できる仕組みです。
デカシールを誇らしげに貼った四駆を見て「すげぇ」と思ったのを思い出します。
あと各コーナーのおたより募集。
「針を使わないフックのアイデア300万円で買い取ります」には相当考えさせられました。



総括
惜しまれつつも廃刊となったTB誌。実はWEB版として存続しております。

ルアー専門誌としては古参の部類に入る息の長い雑誌。
当時は広告ページが多く記事ボリュームが抑えられがちだったにもかかわらず、後発のルアマガ、ロドリ、バスワールド、いづれとも競合しない内容と、やはりその値段が魅力的なコストパフォーマンスに優れた雑誌でした。
時代は第二次バスブームに突入し、新しい情報や商品が市場にあふれてきた時代。そんななかでもこの雑誌は一番身近に感じられる内容を提供し続けてくれました。

時代は流れ新商品紹介や最新テクニックが雑誌記事の中心となり、コミュニティはNETが中心となりました。
そんな今だからか、久しぶりに読んだこの雑誌に他誌のバックナンバー以上の懐かしさを感じました。

残念ながら手元にはあまり残っていないので、折をみてバックナンバーをさがしてみたいと思います。

くそう、こんな貴重な雑誌におしっこかけやがって。ウチの猫が帰ってきたらお仕置きだ。


では☆

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