2016年9月19日月曜日

ライギョタックルのメンテナンス リール編 Abu 6501C3

若干ご無沙汰しております。(当社比)
自虐クソ野郎です。


[近況]
最近独り言が増えました。




もう9月になっちゃいましたが、今回はシーズン前にメンテナンスした雷魚タックルのリール編です。

リールは改造している部分もありますで、それを含めてご説明します。
毎度のことながら改造は自己責任どうのってくだりはもうそろそろ無くてかまいませんね!





【リール】
Abu/アンバサダー6501C3 15 00

もう10年近くなる雷魚用のメインリールです。

ピュアフィッシング扱いでレコードシリーズが出たあたりのモデル。
平織りカーボンドラグワッシャー、ロック式六点遠心ブレーキ等の仕様変更が成されており、外部から確認できる特徴ではスターホイール(ドラグ)の形状がなんかこう、シュッとしてます。(関西人)




ハンドルサイドから。

B-Trapのマイナススクリューに交換したものの、締めすぎてネジが折れました...

ちなみにハンドルはバレーヒルのサーペントバイトハンドル(※0)に交換してあります。




パーミングカップサイドから。
こちらもB-Trapのマイナススクリューが1個もげてます。
脳筋だからしょうがないね。



フロント部アップ。
レベルワインダーは純正ではワイヤータイプですが、磨耗が気になったので瀬戸物(※1)に交換しました。
たしか4600DDL-IMAEあたりのモデルの純正品だったと思います。(要調整)



そのままはサムレストに接触してしまうので、爪の部分を若干削ってます。



パーミングカップ内部
キャスト時に誤作動するのでラインクリック機構(糸巻いたときにカリカリ音するやつ)は外しました。
レベルワインダーに連動するギアはB-Trapの5152スーパーギアに交換してあります。

元のギアの番手は5152番ではなく、Eリングがないカシメ固定のタイプですが、このモデルに関してはカシメ部をカッター等で切ると取り外し可能です。
カシメ部以外は5152番ギアとほぼ同寸のようなので、5152スーパーギアとの交換が可能です。



件の5152スーパーギア
B-Trapから発売されているチューニングパーツ。
Abuの5152番ギアと同寸で、内部にベアリングが1個追加されています。
カシメタイプの物と交換する場合はEリングを追加しないといけないので注意。


ちなみにコレ、現在では軸受けに2個ベアリングが追加されているモデルも発売されているようです。




このモデルの特徴である六点遠心ユニットと軸受けベアリング。
これになる前は二点or四点の平べったいタイプの遠心ブレーキブロックだったと思います。
ブロックの数が増えて、ON/OFFもできるようになってとっても便利。

地味な事ですがブレーキブロック数の増加は、キャスト初期の回転数が上がりすぎるフロッグの遠投を考えたときにかなり有利になります。

それと、ベアリングは当時出たてのZPIのSicボールベアリングにしてました。
ただ、オープンタイプのベアリング(※2)なので、次に換える機会があったらシールドタイプに戻そうと思います。




カーボンマトリックスワッシャー
たしかRevoが出たあたりから搭載されていたと思います。
通常の緑の厚紙っぽいのと比べても厚みがあり、潰れにくくしっかりと効いて適度に滑る。
組み立て時には脱脂して、ごく少量の油脂で組みます。

3枚ありますが、よく見たらやっぱり数枚は磨耗で薄くなってしまっていました。




のこりの部分を外部から細かくチェック。
やはり1シーズンノーメンテだとよごれが溜まります。
それでは分解洗浄開始。


........
......
...









で、分解したものがコチラ。

レベルワインダーのクロスギアはこれまたB-TrapのBBクロスバー6000に交換済み。
クロスギアの両端にベアリングが入っているユニットです。


シンクロナイズドレベルワインド(※3)仕様なんで、レベルワインダーの駆動部のスムーズさが重要だったりします。




ので、
こ↑こ↓のパーツは洗浄ついでに研磨します。
クロスギアのフード部分。



パーツクリーナーでぶしゅー



さらにこいつを鏡面仕様コンパウンドでしこしこするとこーなります。
もちろんクロスギアも研磨。(やりすぎ注意)





ほかのパーツも洗浄。





恒例のスピンシェイカーチェック。
うん、きたない!



例のごとく金属パーツはウエスで拭いてパーツクリーナーで洗浄。
樹脂パーツや細かい部品はママレモン+歯ブラシで地道にゴシゴシ。







パーツの洗浄研磨が終了したらあとは組み上げ。
メイン/ピニオンギアその他駆動部と接触部はスピングリスセカンドを使用。
粘度調節が前提のグリスなんでもともと粘度高め。
今回はそのまま薄めずに使用。




レベルワインダー連動まわりにはスピングリスフィネス
こちらはうって変わって低粘度。
粘度高めのオイルにしようか迷いましたが、安定をとって手持ちのなかでも低粘度のグリスにしました。
外部に露出したギアなんで、砂とか入る危険性も考えて手堅くいきました。


ちなみにベアリングとスプール軸受けまわりはスピン雷魚。
粘度低すぎないので回転は多少安定します。





そして出来上がりがコチラ
(今回は忘れずにアフターの画像も撮っておきました。)


全体的に仕様が古いのはお察しください。





そもそも雷魚用リールにAbuを選んだ理由ですが、ズバリ「いじり処の多さ」です。

いろいろ考えたらそりゃ左巻きでもコンクエスト401とかあったわけですが、高いのといじる部分あんまり無いのでやっぱりAbuにしました。


ベースになるリールも安く(たしか当時2万ぐらい?)社外品チューンアップパーツも充実してますし、いじると格段に飛ぶようになるのが魅力的です。


リールの高さがやっぱり高いとか、ボディの剛性とか、ギアの精度云々とかいろいろアレな部分もあるけれども、それを含めて愛せるリールになりました。




箱から出して一通り撫で回して、分解して、パーツ組んで、慣らし運転(※4)して、ばらして、洗浄して、油脂交換して...

そんな初めてキャストするまでのセットアップが楽しめるリールって、あんまり無いですよ!
(そんなことするヤツも、そんなこと楽しむヤツもあんまりいませんよ!)











※0:サーペントバイトハンドル

アニキ入魂の豪腕ハンドル。とっても高い。
ノブが独特の形状をしているが、長さがあってにぎりこみやすい。
はじめはふいんき(変換不可)重視でクラシックタイプのハンドルにしたものの、握りこんだときにプレートに指が接触して血だらけになったので交換した。









※1:瀬戸物

せともの。セラミック的なアレ。Sicじゃないし、たぶんハードロイかなんかのリングが入っている。
純正のワイヤー物の方がたぶん軽いんだけど、PEライン使うと削れて溝ができちゃうんで交換。
微妙に接触したりでけっこう削ったりなんやらした。





※2:オープンベアリング

ベアリング内部のボールが露出しているタイプのベアリング。
摩擦が少ないなんやらで流行ったけど、低粘度オイルをたっぷり吹くと回転時に飛び散りまくってめんどくさい。
特にAbuはグリス部とオイル部隔てるものがあんまり無い作りが多かったので、飛び散ったオイルとグリスが混ざって大変。
オイルとグリスの混合したものがベアリングに入って回転悪くなるし、揮発したらしたでそれも回転悪くなる。おまけにギアのグリスが溶けてギアが痛みやすい。樹脂パーツも痛む。

オープンベアリング+低粘度オイル(CRC-556とか)たっぷり+Abuの組み合わせはホントに危険。
(個人的な感想)





※3:シンクロナイズドレベルワインド

キャスト時にレベルワインダーが連動して動くタイプ。
スプール径と幅が広いリールの場合にはあったほうがいいかも。
スプールの回転がレベルワインダーに連動するので、回転がスポイルされるのが難点。
ベアリング追加(5152スーパーギア+BBクロスバー6000)+部品研磨でレベルワインダー部をつまんで左右に動かすとハンドルが回るぐらいまでスムーズになる。

なんで当時この機構が6000番ならともかく、4600番みたいなスプール幅の狭いリールにまで採用されていたのか、いまだに分からない。かっこいいけど。





※4:ならし運転

車とかでやるアレ的なアレ。
パーツ組んでからまる一日低速でハンドル回しつづけて部品バリを落とす。
電動ドライバーにソケットつけてハンドルナットにつけてまわしてました。
元ネタは某TACKLE B○X誌。
当時私は若く、変態行為をしているという自覚は希薄でした。








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